頻尿や尿意切迫感といった症状は過活動膀胱かも?世田谷区の泌尿器科で適切な治療を
抗コリン作動薬などの内服薬で膀胱の過剰なはたらきを調整
過活動膀胱とは、頻尿や尿漏れ、突然起こる激しい尿意(尿意切迫感)、尿意切迫感がありトイレに間にあわず漏らしてしまう(切迫性尿失禁)などの症状を引き起こす疾患です。神経に障害がある場合とない場合の2種類があるため、しっかりと検査をして、原因を突きとめる必要があります。
まずは膀胱の収縮を抑制する抗コリン薬やβ3受容体作動薬などを服用し、症状の改善を図ります。効果の出方などにかなり個人差があるので、その時の状況や体質、ライフスタイルなどに合わせた処方を行ってもらいましょう。
難治性の過活動膀胱にはボトックス療法を検討
薬物療法や生活改善などを3カ月続けても効果が得られなかった場合、難治性過活動膀胱と診断されます。難治性過活動膀胱にはボトックス療法(ボツリヌス毒素膀胱内注入療法)と、仙骨神経刺激療法(SNM)が用いられます。
SNMは仙骨神経刺激システムを体内に埋め込む必要があるため、クリニックで治療する際には2019年から保険適用されることになったボトックス療法を用いられることが多いです。美容医療でも使用されているボツリヌス毒素を膀胱内壁に注射し、膀胱内の筋肉の収縮作用を弱めます。
患者さん自身による生活習慣の改善や膀胱訓練も大切
過活動膀胱の治療は薬物などの服用のほか、家庭での生活習慣を改善したり、膀胱を訓練することでも改善が期待できます。過剰な水分摂取を控えたり、利用作用のあるカフェインやアルコールの摂取を控え、早めにトイレに行くなどをすると尿失禁を防ぐことができます。
さらに、トイレにすぐ行ける状態で排尿を我慢したり、筋力が低下した骨盤底筋群を鍛える体操を行うなどして、膀胱の容量を少しずつ増やしていく「膀胱訓練」をするようにしましょう。